(全ては熱から; キャリア密度は熱で決定される)

  半導体を、含まれる不純物で分類すると以下のようになります。

名前 不純物
真性半導体 なし
外因性半導体
 n形半導体
 p形半導体

�(5)族元素 (ドナー)
�(3)族元素 (アクセプタ)

前回述べたように、n形半導体では電流を運ぶキャリアはほとんどが電子ですが、p形半導体ではホール(正孔)になります。

  電流に寄与するキャリア(電荷を運ぶもの)の密度を、上の半導体について表にまとめると、次のようになります。

種類 電子密度;n
正孔密度;p
真性半導体 ごくわずか ごくわずか
n形半導体 たくさん ほとんどない

(多数キャリア)
(小数キャリア)
p形半導体 ほとんどない たくさん

(小数キャリア)
(多数キャリア)

  この表から、次の3つのことがわかります。

  1. 不純物を含まない真性半導体にも電子とホールが存在する。(真性キャリア)
  2. n形半導体には電子が多く存在するが、正孔もわずかに存在する。
  3. 一方、p形では正孔が多く存在し、電子はわずかしか存在しない。(多数キャリアと小数キャリア)
この理由について、これから順に見て行きます。 それを通して、何故半導体が高温で動作できなくなるかがわかってもらえることでしょう。

すすむ