<言葉の考察2> “年、月、日”

  人が使う量は、必ず扱う対象に合わせていると思います。 ‘扱いやすく’がその目的です。

  例えば、時間を表す単位。 365日を一年とすると、太陽の周りを回って戻ってくる周期ですので、雨の降る時期が予想出来て便利です。 本当は365.24 ……日ですから、閏年で一日足したり、また何年かするとさらに補正をしたりと、大変です。 また、意外と月の影響が植物の成長にも影響を与えるので、月の周期を基にした‘太陰暦’(旧暦)も使われたりします。 一日は、太陽がもう一度同じ位置に戻るまでの時間。 たくさんの数で割ることが出来る12の倍数、24や60で時間や秒などであらわされます。 12は便利な数で、2、3、4、6で割り切れます。 10の倍数を基準にすると、2、5でしか割れず不便でしょう。

  別の例としては、家の大きさをあらわす「畳」「間」があります。 畳1枚の広さが一畳(いちじょう)とし、普通(?)の日本建築の家の入り口の間口(まぐち)を一間(いっけん)と言います。 これらを、○○メートルと読んでも、いちいち頭の中で換算しなければならないので不便です。 6畳、まぐち一間と言われれば、その部屋が目に浮かんできます。

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