(塩は毒?)

人間は海から誕生したというのが、生命進化の定説です。 海水は、塩が含まれた”命の水”です。 ”生理食塩水”という名前の溶液を、手術後に点滴液などとして人間の体の中に入れたりします。 この液の塩分の濃度は、人間の血液中のイオンの濃度とほぼ同じにしてあるそうです。 この時、塩は立派な薬として働きます。

塩はいつも、何に対しても薬として働くのでしょうか? おにぎりに塩を付けながら握るのは、お米の味付けの意味もありますが、殺菌作用も同時に利用しているとか。 雑菌からすれば、塩は立派な毒です。 あるものにとって薬でも、別のものにとっては毒として振る舞う’怪人二面相’です。

人間が太古の昔、海から産まれたため、塩は毒として働かないのです。 塩があると生きていけない生物は、原始の海で生きていけず姿を消してしまったのでしょう。 もし原始の海がアンモニアでできていたなら、人間の体は‘生理アンモニア水’でできていた事でしょう。 何となく、臭そうな気がしますが、きっとその時は臭くないでしょう。 臭いというのは、異物に対する防衛反応ですから。

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