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校長挨拶

地域に根差し、世界に羽ばたく、クリエイティブな鈴鹿高専
地域から信頼される高専を目指して

 鈴鹿工業高等専門学校は国立高等専門学校の一期校として1962年に設立されました。60余年の輝かしい伝統を全学生と教職員全員が継承し、知・徳・体の三育を建学の精神として日々進化と発展を続けています。

 本校には機械工学科、電気電子工学科、電子情報工学科、生物応用化学科さらに材料工学科が設置されており、工学の幅広い分野に及んでいます。また、学科を超えた教養教育を学ぶために教養教育科があり、低学年は高等学校普通科と共通する内容ですが、学年が進むにつれて大学の教養教育レベルの内容を学んでいます。

 本校では、5年生卒業後に学生の半数あまりが就職します。残りの学生は専攻科へ進学するか、国立大学などの3年生へ編入学します。さらには大学院に進学する道もあり、意欲があれば男女を問わず幅広い進路が選択できます。本校の専攻科は平成29年度に分野融合を意図して「総合イノベーション工学専攻」へと高度化改組しています。本校専攻科と豊橋技術科学大学とが連携して学生を指導する先端融合テクノロジー連携教育プログラムでは、修了すると豊橋技科大の学士学位が授与されます。さらに、グローバルエンジニアプログラムにて国際的に通用する技術とリーダーシップを備えた人材育成を進めています。

 また、国立高等専門学校機構が令和2年度より開始した「Society 5.0型未来技術人財」育成事業で、本校はGEAR5.0 (未来技術の社会実装教育の高度化) に採択され、マテリアル分野の拠点校として高度な材料評価設備を導入して全国の高専とバーチャルラボラトリーを構築し、研究を通じて起業家マインドを持つ人財育成に成果を挙げています。一方、COMPASS5.0(次世代基盤技術教育のカリキュラム化)では半導体人材育成の実践校としての教育プログラムを実施しています。国際化にも積極的に取り組み、2年生全員が海外研修旅行に行き、また、米国オハイオ州立大学、カナダ・ジョージアンカレッジ、ドイツ・ハノーファー大学などと連携しての海外研修の機会を提供しています。さらに、令和6年度からはフィンランド・トゥルク応用科学大学と共同で、全国の高専から選抜された学生が1年間にわたって国際的に活躍できる起業家の輩出を目指して、グローバルアントレプレナーシッププログラムを本校が中心となって行います。

 さて、本校の学生はロボコンやプロコンなどの様々な活動にも積極的に取り組んでいます。令和5年度にはロボコン東海・北陸地区大会の3連覇を達成しました。また、エコカープロジェクトでは「2023 Ene-1 MOTEGI GP」クラス優勝しています。さらに、スポーツでは全国高専体育大会にて女子バスケットボールと男子バレーボールと男子テニスダブルスがいずれも3連覇の偉業を達成するなど団体、個人競技にて数々の優秀な成績をおさめており、本校の学生は学業のみならず、様々な活動でも立派に活動しています。

 一方、本校では地域企業、自治体との連携を活発に行っており、「鈴鹿高専テクノプラザ」には地元企業を中心に170社を超える企業と様々な団体や個人に会員となっていただき、教育と研究に参画いただいています。さらにキャンパス内に「産学官協働研究室」を設け、企業等が学内に研究室を持って教員と共同研究できる仕組みを作っています。また、令和6年度より三重県と連携して「カーボンニュートラル実現に向けた次世代の人材育成」を開始し注目されています。その他、モノづくり体験教室の実施、高専祭での各種イベント、あるいは鈴鹿少年少女発明クラブへの協力などを通じて、地域の未来を担う青少年への啓蒙活動も行っています。

 最後に、これまでの様々なご支援に深く感謝申し上げますとともに、引き続きご理解とご協力を賜りたくお願い申し上げます。また、次世代を担う中学生の皆さんには鈴鹿高専を学びの場として志望されることをお待ちしております。

鈴鹿工業高等専門学校長 工学博士 藤本 愼司